バセドウ病⑤治療方法ー投薬治療ー
バセドウ病治療方法は、私の知る限り大きく3つに別れます。
①投薬治療
甲状腺ホルモンを抑える働きがあります。
TRabによって甲状腺が刺激され、過剰にでた甲状腺ホルモンを抑制する事で、司令塔のTSHの働きも上がってきます。
注意点としては、妊娠を希望する場合、必ず医師に相談すること。
また、肝臓や白血球に影響がでる恐れがあるので、毎回の血液検査で肝機能と白血球数も必ず調べます。
私は、メルカゾールを15年処方されています。
ヨウ素は、甲状腺ホルモンの材料のひとつですが、ヨウ素を大量投与する事で、甲状腺ホルモンの数値を下げます。
注意点としては、長期投与で、甲状腺ホルモンが増加する恐れがあるということです。
私は、薬の飲み忘れによる状態悪化の度に処方されていました。
個人的なイメージとしては、抗甲状腺薬と一緒にピンポイント的に使用されるものという印象です。
バセドウ病を発症すると、まずはこの投薬治療から開始されるケースが多いようです。
バセドウ病③症状
バセドウ病について、いち患者の個人的な見解を書いてみます。
前回、バセドウ病になると
「TSHレセプター抗体(TRAb)」増加により甲状腺が刺激され
「甲状腺ホルモン(T3、T4)」増加。血中の甲状腺ホルモンが増加している為、
「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」減少。司令塔は出る幕がなくなる。
というお話をしました。
では、実際どんな症状があるのかというと
甲状腺ホルモンのお仕事が過剰になるという事なので
①新陳代謝を促進
脂肪や糖分をどんどん燃やしエネルギーに変え、身体の熱を作っている¥く
・いくら食べても空腹、太らない、または痩せていく
・体温が高い
・汗かき
②交感神経を刺激する
身体をアクティブにする(興奮状態になる)
・脈が早くなる。
・動悸、息切れ
・手が震える
・疲れやすい
③胎児や小児の成長や発達を促す
小児で発症すると、上記の他、運動能力の低下などが見られる。
④外見の変化
・甲状腺腫大による首の腫れ
・眼球突出
・顔がきつくなる
ほんの一部ですが、私が感じた症状を中心に書いてみました。
もちろん、上記以外にも症状が出ることもありますし、バセドウ病だからといって、全ての症状が出るとも限りません。
少しでも違和感を感じたら、病院にかかられる事をおすすめします。
バセドウ病②自己免疫疾患
いち患者の視点で、バセドウ病について個人的な見解を書いてみます。
バセドウ病の血液検査は主に前回書いた
甲状腺ホルモン(T3、T4)甲状腺刺激ホルモン(TSH)の3つのホルモンと
もうひとつ、TSHレセプター抗体(TRAb)を測定します。
TRAbは甲状腺を刺激します。
バセドウ病は、このTRAbが増加し、司令塔である甲状腺ホルモン(TSH)の命令がなくても、TRAbからの刺激で甲状腺ホルモンを産生してしまいます。
バセドウ病になると
「TSHレセプター抗体(TRAb)」増加により甲状腺が刺激され
「甲状腺ホルモン(T3、T4)」増加。血中の甲状腺ホルモンが増加している為、
「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」減少。司令塔は出る幕がなくなります。
バセドウ病はウイルス感染など、外からのものによって発症するのではなく、自分の中にあるものが自分を攻撃するようになって発症する病気なのです。
故に自己免疫疾患とされています。
バセドウ病を治すには
「TSHレセプター抗体(TRAb)」を減少させ、甲状腺への異常な刺激をやめ
「甲状腺ホルモン(T3、T4)」を正常値に戻し(減少)
「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」を正常値に戻し(増加)、司令塔として仕事をしてもらう
という流れが必要になってきます。
バセドウ病①甲状腺
いち患者として、私の個人的な主観で、バセドウ病について書いてみます。
この病気の研究発表した医師の名前から来ているそう。
【甲状腺】
甲状腺首の前側にある、蝶々の形をした臓器です。
お仕事は主に成長促進や新陳代謝に関わるホルモンを作っています。
つまり、活動に必要なエネルギーを作っているのです。
【甲状腺ホルモン】
T4(サイロキシン)とT3(トリヨードサイロニン)の2つ。
お仕事は
①細胞の新陳代謝を盛んにする
脂肪や糖分を燃やしてエネルギーを作り出し、身体の熱産生を高める
②交感神経を刺激する
交感神経が刺激し、身体をアクティブにする
③成長や発達を促す
主に胎児や小児の正常な発達や成長に欠かせない
【甲状腺ホルモンの調節】
甲状腺ホルモンの司令塔は、脳(脳下垂体)にあるTSH(甲状腺刺激ホルモン)です。
TSHは血液中の甲状腺ホルモンの量を敏感に察知し、
甲状腺ホルモンが少なければ、TSHは増加し、甲状腺ホルモンの生産を高めます。
逆に甲状腺ホルモンが多ければ、TSHは減少し、甲状腺ホルモンの生産を抑えます。
身体は本当に繊細で精密ですね。
バセドウ病の記録⑩投薬完治は難しい
甲状腺専門病院に通院しだすも、私の治療をサボる癖はなかなか抜けずにいました。
そんな中、何度か担当医に懸念事項を説明される事がありました。
私の場合、発症に気づくのが遅く、鎖骨が見えなくなるまで甲状腺が腫れていました。
薬の力もあり、鎖骨は見えるようになりましたが、今でも、他の人より首は腫れています。つまり、甲状腺が大きくなったままの状態。
担当医の説明は、
甲状腺が大きく腫れている場合、お薬で完治させる事は難しい。再発の可能性がある。
だから、手術を勧める
という内容でした。
手術はいやだな。放射線も恐い。。と、説明される度に答えていた私。
そして、あることを知り、手術やアイソトープ以外の道を模索するようになったのです。
バセドウ病の記録⑨繰り返す癖
甲状腺専門医で治療を再開した私。
やはりメルカゾールとの相性はよく、ちゃんと飲めばちゃんと数値に反映されると担当医からも話がありました。
薬さえ飲んでいれば、問題ない病気。つい最近まで、私の中でバセドウ病はそんな存在でした。
お薬との相性は、人それぞれで、メルカゾールにももちろん副作用の懸念があります。
中には、副作用でとても危険な状態に陥る方もいるという事を知ったのは、つい最近の事です。
長年飲んでいるお薬でも、その方の状態や環境によって、ある日裏と表がひっくり返ってしまう事があるのです。
それを長年知らずにいた私は、数値が安定してお薬の頻度が減ってくると、飲み忘れたり、通院をサボるようになりました。
その度に何度も担当医に叱られ、今度こそはーと誓う日々。
これを何度繰り返した事でしょう。。